未来設計パパです。念願の第一子を迎える生後0ヶ月。人生で最も幸せな瞬間に、自分の**「未来設計」**が音を立てて崩壊することを、この時の私は知る由もありませんでした。
私は仕事の都合で1ヵ月半後から1年間の育休取得を決めており、それに備えて妻と二人、徹底的に準備をしました。
書籍**『ダンナのための妊娠出産読本』や『初めての育児新百科』**を熟読し、新生児のお世話に必要な情報はすべて頭に入っているつもりでした。ベビーベッド、オムツ、ミルク関連グッズも完璧に用意。部屋の隅には、私が担当するはずだった夜間のミルク用の専用ワゴンやオムツ替え台まで用意してありました。
「妻はゆっくり休んで、僕は育児を手伝おう」、そんな理想の未来設計を描いていたのです。
しかし、現実は甘くありませんでした。
1. 予定帝王切開の決断と、予期せぬ手術直後の異変
出産直前、娘は逆子のまま。自然分娩のリミットを迎えてしまい、お医者さんを信じ、妻と予定帝王切開を決めることになりました。私は、**「母子ともに手術リスクが低い」**という本の知識を信じ、妻を励ましました。
手術室の外で待つ時間は、とても長く感じましたが、無事成功の知らせを聞き、念願のわが子を初めて抱き上げたときは、人生で一番の感動でした。涙がこぼれ、「これからは家族三人で幸せになれる」と心から思いました。
ところが、その直後から妻の様子がおかしいことに気づき始めます。
八回の麻酔針と、始まる激しい頭痛
妻が手術台で味わった現実は、私が想像していたものとは遥かにかけ離れていました。
後から妻に聞いた話ですが、麻酔がうまくいかず、脊髄麻酔を打つために8回近く腰に針を刺されたというのです。その影響なのか、妻は髄液漏による激しい頭痛と吐き気を訴え始めました。
私が見舞いに行くたびに、妻はベッドで唸り、「頭が痛くて全く寝れない」「目を開けていられない」と訴え続けます。出産後の母体は安静が最優先のはずなのに、妻は病院のベッドで数日間にわたり一睡もできないという地獄のような日々を送ることになったのです。
2. 理想と現実のギャップ:パパが感じた病院への不信感
この状況で、私は大きな違和感を覚えました。
当時の病院は、母体よりも**「赤ちゃんのケア指導」が優先事項でした。看護師さんは、新生児の沐浴の仕方、ミルクの回数、オムツ交換のレクチャーには時間を割いてくれましたが、妻の激しい頭痛や不眠という訴えに対しては、「麻酔の影響だろう」「もう少し様子を見て」**という対応が主でした。
- パパとしての焦り: 私は育休を控えており、ここで妻に休んでもらい、体力を回復してもらうことが最高の**「未来設計」**のはずでした。しかし、休めない妻を目の当たりにし、何もできない自分に焦りを感じていました。
- 本の知識が通用しない現実: 育児本には「産後の入院中は夫婦でゆっくり休む」と書いてありましたが、この病院での現実は、**「知識」が全く役に立たない「想定外」**でした。
3. 退院前日に起こった、運命を変える出来事
妻の不調が続く中、ようやく入院期間の6日間が過ぎました。
「もう明日には退院できる。ベットが固く注射跡がとても痛い。自宅のベットなら寝られる気がするゆっくり休もう」と前日に妻と安堵していた時、病院から仕事中の私のスマホに緊急の連絡が入ったのです。
「妻さんが意識朦朧で総合病院へ救急車で向かいます。なるべく早くこちらへ来てください。」
頭が真っ白になりながらも急ぎ車を走らせ、総合病院へ。妻は意識朦朧のまま救急車に乗せられ、原因不明のまま医師の診察を受けていました。幸いにも一大事には至らず、妻が一時的に回復したため、元の病院に戻り退院準備をすることになりましたが、私の心はすでに限界でした。
この時、私の**「準備万端なはずの未来設計」は完全に崩壊し、「パパが本気で家族を守る」**という決意へと変わったのです。
次回の記事では、壮絶!退院翌日からも続く原因不明の症状と救急搬送3日間の全記録 をお伝えします。これが、私が「パパが主役のワンオペ育児」と「家族が一番離れ離れになった日々」へ追い込まれた、最大の理由です。
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